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CS_KITCHEN 化学物質過敏症対応接着剤排除キッチン  |
CS=Chemical Sensitivity=化学物質過敏症 |
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Le pur(ルプ)のオーダーキッチンを立ち上げるきっかけとなった商品!
それは、CS(化学物質過敏症)患者さんのための、接着剤をまったく排除したキッチンでした。
当初、W=2400に限り、接着剤排除モデルとして、通常お届けする価格と同じに設定してご用意していたのですが、ご自分のスペースや使用に適したキッチンを・・・ということで、寸法を限られたキッチンではなく、やっぱり、フルオーダーでお作りするほうが断然多く、W=2400の接着剤排除モデルの製作は打ち切りました。
接着剤を排除するためには、スタッドという手法でキッチン天板にボルトナットで補強を仕込むという手間隙かけた製法になりますが、ご使用いただいている皆さんからは、感謝のお気持ちをたくさんいただいています。
どうぞ、お気軽にお問い合わせください!
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CS患者さん対応キッチンの場合、キッチン製作時はもちろんのこと、施工時も接着剤は使用できない。
たとえば、壁面にステンレスの化粧材を貼るときはどうするか。通常のキッチンなら両面テープとコーキングもしくはキッチンパネル用の接着剤を使用するが、SC対応キッチンの場合は、左の画像のようにステンレスの板を壁面にビス止めして固定させる方法を採る。しかし、ステンレスの大きさを考えてビスを打たなければ、むやみに打つとまるで軍艦か潜水艦のような厳ついものになりかねない。
最少のビスで固定できるように図面の上で計算してステンレス化粧板に前もって穴を開ける。現場で対応しているといくら印をつけ注意して開口したとしても滑ったりでまっすぐ穴をあけられずに仕上がりが美しくない。
美しく仕上げる・・・これは、CS対応であろうがなかろうが、最も大事な事と考える。
←大阪府堺市・S邸 |
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■化学物質過敏症の方々が、Le pur(ルプ)のキッチンを見つけるまでのご苦労は、並大抵のことではありません。
■それぞれ、大変な思いをされてやっとLe pur(ルプ)に来られます。
■そんなご苦労話を同じ思いでお悩みの方々のご参考になればと、大阪府堺市・Sさまに原稿をいただきました。
■ご紹介させていただきます。Sさまありがとうございました。 |
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ルプキッチン
ルプキッチンとの出逢いは2007年9月27日でした。7月からリフォーム工事を行った直後、家内がシックハウス症候群から化学物質過敏症に移行し大きく体調を崩していた時期でした。体調を崩したことの大きな原因の一つが某メーカーのシステムキッチンを設置したことでした。建物関係の工事も影響があるとは思いますが、いちばん強く反応したのがキッチン設置の時でした。
早速リフォーム業者やキッチンメーカーに連絡を取り処置を実施したが、その内容はホルムアルデヒトを吸着するシートを張り付けるという内容でした。約1か月の間、換気方法とか間取りの変更など検討しましたが、実施に至りませんでした。
保健所に依頼して室内のホルムアルデヒド濃度の測定もしましたが、結果は国の定めた規定値内で特に問題のある数値ではないとのことでした。その間にも症状が進み、インターネットで調べ見つけた「化学物質過敏症の専門医」にかかり治療を開始しました。
医師のアドバイスもあり、設置したシステムキッチンを撤去する決断をしました。メーカーとはキッチンの品質について話をしましたが、国の定めに適合した材料を使用しているので個別のケースには対応できないとの判断でした。メーカーの担当者いわく「最初からそのような恐れがあるとの話があれば過敏症対応の商品も提案できたのに」とのことでしたがとても高価な商品なので購入したかどうかはわかりません。
設置したキッチンの撤去に伴い、新たなキッチンを探す必要に迫られました。ステンレス製の業務用キッチンしかないかなと思い、インターネットで情報収集をしたところ数社のホームページがあり、通院している近くに「ルプ」があったので展示されているキッチンを確認することにしました。これがルプキッチンとの最初の出会いです。ショールームで社長さんに直接お話を聞くことができました。「ルプ」のキッチンは化学物質過敏症などで困っているユーザーのことを考えて製作されていることを聞きホットしたことを覚えています。説明を聞いている途中で家内の気分が悪くなりましたが、すぐに社長さんが気づかれ室外に出るなど化学物質過敏症に対する知識や理解も深いことを感じました。
キッチンそのものは、デザインや機能など希望していたものであったことと特に化学物質過敏症に配慮した製品であることが導入を決めた大きな要素です。
予算の都合もあるので見積もりをお願いし後日施工店も紹介していただき、自宅へ見積もりの調査へ来られました。このときも最初に身体の状態や経緯を詳しく聞き取り、使用材料や工事方法などの説明を親切にしていただきました。打合せのときに「ルプ」と工務店のポリシーなどをお伺いし、金銭的なこと以外の点でも安心して任せられると強く感じました。
工事の使用材料についても、キッチンの床は当初木製の床を考えていたので6種類くらいのサンプルを作っていただきテストしました。残念ながら当時の体調では採用できず化学物質を発生しない「タイル」を採用することとしました。タイルについても多くのサンプルを準備していただき、冬場の寒さの問題等ついてもアドバイスをいただきました。最終的にはメーカーのショールームで選んだものに決めました。施工についても化学物質の発生を少しでも減らす観点から、タイルの接着剤を使用せずモルタル仕上げとしていただきました。
7月に実施した最初のリフォームで張った壁紙はすべて剥がし、廊下や天井はすべて漆喰を塗ることとし再リフォーム工事が始まりました。
当然ながら、専門医の治療を受けながらの工事であり打合せや、工事はいろいろな課題がいっぱいありました。家内の体調が日に日に悪化する中での工事でしたが、11月末にやっとキッチンの据え付けが完了しました。
「シンプルイズベスト」のキッチンが実現しました。家内の症状は芳しくなく、新しいキッチンに立つことはなかなかできない状態が続きました。1月の下旬になり時々キッチンに立つことができるようになりましたが、その後一進一退を繰り返し4月に入って少し回復の兆しが見えてきました。
その間、3月の初めに通院の時にオプションでキッチンに設置するワゴンを見に行き見積もりを依頼しました。家内の体調も4月の中旬にはやや安定し、日々の生活にも明るさが見えてきました。発注したワゴンも製作後1か月以上過敏症対策として養生の期間をとっていただき、6月23日に納品されました。一番影響の大きかったキッチンを中心とした再リフォームはこれをもって完成しました。
今回、化学物質過敏症になりましたが割と早い時期に専門医や生活空間の対策に造詣の深い「ルプ」の社長さんや工務店の方との出会いがあったことが大きな力となりました。また、今回のことを通じ生活全般を見直すいい機会であったとも思います。
火と水を使うことに絞り込み、余計なものを排除したシンプルなキッチンですが本当に気に入っています。これからもキッチンに負けないよう大切に使いこんでいきたいと思います。 |
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